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11月9日(土)~11月21日(木)
ロマノフ王朝の最期
AGONY(1981年/ソ連/149分)
83年ヴェネチア国際映画祭国際批評家連盟賞

監督 エレム・クリモフ
出演 アレクセイ・ペトレンコ、アナトリー・ロマーシン
配給 松竹 富士
 
INTRODUCTION
 帝政ロシア最後の王朝、ロマノフ家のニコライ二世とその一族の最期を、壮大なスケールで描く歴史的超大作である。そして、彼らの弱みに巧みに取り入り、権力とあらゆる欲望をほしいままにした予言者・妖僧ラスプーチンの実像を、鋭く描破している。
 監督は、85年モスクワ映画祭でグランプリを受賞した「炎/628」のエレム・クリモフ。ゴルバチョフ政権後、全ソ映画人同盟第一書記としてソ連映画の先頭にたって指導し続けている人物である。
 撮影にあたっては、当時の雰囲気を最大限に再現するため、古都ペテルスブルグ(現レニングラード)に現在もなお保存されている宮殿や貴族の館が使われた。また、しばしば挿入される当時を伝えるニュース・フィルム、記録フィルムが作品に圧倒的な迫力と一層の充実感をあたえている。
 主演のラスプーチンには、「持参金のない娘」などでおなじみの名優アレクセイ・ペトレンコ。ニコライ二世にアナトリー・ロマーシン、皇后アレクサンドラにヴェルター・リーネ。その他アリーサ・フレインドリフがヴィルボワ公夫人に扮し、絶妙の演技をくりひろげている。
STORY
 1916年、第一次大戦の敗退によって、ロシア国内には経済的破綻と飢餓がはびこり、民衆の帝政に対する不満は、各地に頻発する暴動となって爆発した。そして政府軍は、帝政打倒を叫んで高揚する民衆を弾圧し、虐殺した。いわゆる「流血のニコライ」と呼ばれたニコライ二世は、本質的にはその異名とはかなり違って、気の弱い趣味人だった。そして多難な政局を収拾する気迫と能力に欠け、重臣たちの献言と、ラスプーチンの“神のお告げ”を盲信する皇后アレクサンドラ達とのはざまで思い悩み、現実から逃避していった。各地を放浪していた、神がかり的な修道僧ラスプーチンは農民出身で、文盲でもあったが、ある種の霊感を持って、皇后とそれを取り巻く女狐たちに巧みに取り入り遂に国家の命運を分けるような、絶大なる権力を持つに至った。

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