作品紹介 もっと詳しく知りたい かながわ県民共済

11月23日(土)~12月5日(木)
耳に残るは君の歌声
THE MAN WHO CRIED(2000年/イギリス=フランス/97分)


監督 サリー・ポッター
出演 クリスティーナ・リッチ、ジョニー・デップ
配給 アスミック・エース

 
INTRODUCTION
 「タンゴ・レッスン」「オルランド」の女性監督サリー・ポッター待望の新作が、オールスター夢の競演により、絢爛豪華な音楽に溢れた愛と哀しみの一大ロマンとして、ここに誕生した。
 サリーポッターは、旅を続ける移民や少数民族たちの「声」になりたいと祈りにも似た思いで本作を完成させた。“音楽との出会い”によって生まれた本作への情熱的な意欲は、彼女を脚本、監督と同時に音楽プロデューサーへも駆り立て、多くのミュージシャンたちとのコラボレーションを実現させていった。テーマ曲は、オペラ「真珠採り」の中からメイン楽曲「耳に残るは君の歌声」。他に、ヴェルディ、プッチーニ、パーセルらの作曲による名オペラの数々が全篇を彩り、若手実力No.1のサルヴァトーレ・リチートラが歌い上げる。また、世界的に注目を集めているルーマニアン・ジプシーバンド“タラフ・ドゥ・ハイドゥークス”が監督たっての願いにより出演し、オペラの高貴な絢爛さとは対照的な生々しい欲望と歓喜をダイレクトに伝える。
 時に激しく、時に優しい流麗な映像を生み出したのは撮影監督の重鎮サッシャ・ヴィエルニー。グリーナウェイ作品など意欲的な活躍を見せていたが、01年に他界、本作が遺作となった。
 ヒロインを演じるのは、監督自身が世界各国の女優から選び抜いたクリスティーナ・リッチ。すべてを見つめる震える瞳が強烈な印象を残し、ここに彼女の代表作が生まれた。ヒロインとの心の傷を共有し、愛し合うジプシー役にはジョニー・デップ。ロシア人ダンサーに扮するケイト・ブランシェットは、その美貌で華々しい色気を撒き散らす。オペラ歌手役のジョン・タトゥーロは、テノールの威厳と同時に人間の弱さと醜さを演じ分ける。
STORY
 ロシアの深く美しい森とやさしい父の子守歌につつまれて育った少女は、父と離れて暮らすことになる。迫害による過酷な旅の末、名前を奪われ言葉も通じないロンドンで心に傷を負った少女は、「歌うこと」で孤独な日々から這い上がろうとする。“歌”を自分の“声”として、その歌を力に旅を続ける少女がたどり着いたのは大戦前夜のパリ。そこは、ひときわ華やかで様々な人種が入り乱れていた。
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